現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

スケジュールが埋まったら

いわゆる一人親方の職人にとって、先のスケジュールが空いているほど不安な事はない。
ある程度具体的な話があってもスケジュールが押す度に予定も収入も狂う。
真っ白の方が動きやすい時もある。

当初、ゴールデンウィーク前の上棟を予定していた御宅が伸びて6/1上棟に本決まり。
それまで少し時間があるので、今週丸々一週間は親方に甘える事に。

年内にもう一軒新築請負いがほぼ決まっており、年内スケジュールが埋まり安心する。
しかし予定はあくまでも予定。
変更は覚悟しておかないと。
忙しい時は重なり、突然暇になったりと不安定。
時に会社員を羨ましく思う。
特に有給は(笑)

前回のプチクイズの答え
利兼さんが正解で合板定規とボードの間に物をかまして勾配を作る。
以前はカットベニヤと呼ばれる3×30×1820の化粧ベニヤのキレを使っていた。

でも今はキッチンパネルの入隅用L型アルミモールを流用している。
合板定規左側角に養生テープで貼り付けておけばOK。
合板定規ごと緩やかな勾配になる。

またエルアングルや丸ノコガイドを使う時にも勾配にできる。
この時はアルミモールを丸ノコに貼り付ける。
表から切るなら左側に。
裏から切るなら右側に。
養生テープで止めれば、スルッとすべり傷防止にもなる。
左側の時はアルミモールがエルアングルに当たる事になる。
丸ノコにアルミモールはフロア突き付けにも応用できる。

でも丸ノコを勾配にすれば済む話。
なぜか矩キープしたいが為の一手間。
面倒臭い性格の大工で(笑)

その合板定規だか、少し手を掛けて作っている。
基板は知り合いのベテラン大工さんからもらった某HMで使っていた2mで7.5ミリ厚のベニヤ。

これに溝突き機で21×2.5ミリの溝を掘る。
その溝に自加工建具枠の戸当たりに使う21×15のタモ材を入れ込み定規のガイド棒に。
ボンド併用のコンパネビス止め。
貫通した部分は切断砥石でスル。

使う丸ノコで右側の約90ミリと左側の約30ミリにカットし出来上がり。
合板定規幅は141ミリとなりスリムタイプかな?
溝突きでガイド棒は常に安定し真っ直ぐ通りも狂い難い。
硬いタモはガイドとして最適。

でも2.5m定規の基板は9ミリ厚の構造用ラーチ合板。
ラーチ合板は湿気に弱く溝を突いてもそのうち動く。
出番の割によく狂い何度か作り直しを。
それでも化粧ボード8尺を押入れに張れなんて言われると無くてはならない必需品。
でも、そもそも化粧ボード張りは大嫌い(笑)

今日の一曲
夕方ラジオから流れるエレカシの「俺たちの明日」が妙に心に染み入る。
http://m.youtube.com/watch?v=cWHU2-WnZqc
おっさんになった証拠だな(笑)