現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

俺の矩

さて、木完に向けて最後の仕事
4ミリ厚シナベニヤを天井に張る
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3尺角での市松張り
壁際とジョイントは6ミリ空かし
地味に腕の差が出るから侮れないよね(苦笑)

まずは丸ノコの刃をチェンジ
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165丸ノコに100径チップソーのコンビネーション

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わざわざ小径をつけるのは、丸ノコがグッと深く扱え安定感が増すから
4ミリ厚切るのに刃を30も出せば切れ口が荒れる
6ミリほどだと、丸ノコの重心が高くなりブレやすくなる
化粧ベニヤ仕事には小径チップソーは定石さ

そしてベニヤの元々の矩は使わない
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傷んでいる事もあるし、何より俺の矩が全てを決めてやる!って気持ちなんでね(笑)
そして一度切ったら無修正で納めたい

一度でも修正が入ると、その次も修正に追われる負の堂々巡り
いったいいつになったら終わるのか状態(苦笑)

ただ現場で四方正確無比な直角切るのは、実はそう簡単ではない
確かな矩のエルアングル
確かな平行の丸ノコ
そして確かな作業環境が整っていないと
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今回 真の正方形なので、バカ棒をエルアングルケツに当て、同寸カットも正確さを追求
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そして3×6からどう切り揃えるか?
これはかなり長い間、悩ましてくれた(苦笑)

今はこの流れ
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全て裏からカットで臨む
カットラインへエルアングルを当てカット
そして新たなカットラインへエルアングル当てカットと、四方巡りカット

エルアングルの突き当て側を同ラインにするべく、カットしたらひっくり返してのカットもしてきた

ただこのやり方では正確性が落ちる可能性があるのではと

仮にエルアングルの矩がパーフェクトでなく、切り終わりで0.5ミリ差が出るとする
同ラインをエルアングルの突き当て側にすると、0.5が2度で1ミリになる
1ミリは死活問題

そして常にエルアングルが乗る側の矩を使い、切り離れになる先の画像での2番ラインは使わない

切り終わりはエルアングルの先に左手を添え、動かないでの想いを伝える
実際に、エルアングルのしなりがなくとも、丸ノコの平行の悪さや作業台の高さ、大工自身の癖などで切り終わりがブレることがある

切った物は幅だけでなく対角長でも確認
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などなど、正確性を求めると共に懸念も減らしていくことで、無修正施工を目指す
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これまでの面材矩仕事の積み重ねが良かったのか?悪かったのか?
それが結果が見える形として現れるじゃないかと
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苦手と思っているなら、それなりの理由があるはず
 
今回は最後の一枚、壁際目空し量で微調整したけど、あとは無修正でいけた
俺の矩!と自信が持てるよう頑張ろうぜ

でも、壁のボードの角っこパンクしてみたいだし、工期一日半押してクロス屋さんごめんなさいorz