現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

天井下地

こちらは太平洋側の為、冬は晴天が続くお天気。
雪深い日本海側の大工さんはどうされているのか?
気がかりです。

昨日から天井下地を入れている。
でも二階のほとんどは勾配天井の化粧垂木に化粧野地。
昨日半日で二階は終わっており今日から一階。
一階と二階で日当たりが極端に違う為、体感的に温度差5度はありそう。
暖かい二階が恋しい。

天井下地受けは事前に小穴カッタにて尺間に彫り込んである。
3尺ピッチはダブル。
まずは受けを75コースで止めていく。
片方の受けの下端に胴縁を付けてノビ助にて採寸。
渡し材は足場上で一気にカット。
この時点で両端はどこぞの金物屋さんから激安購入した5ミリ軸のテーパー錐揉み。
壁際以外は左右の両方にする。
もちろん高さは微妙に変えて喧嘩しないように。
でもテーパー錐は折れやすい。
そこで6ミリ程度は真っ直ぐに揉みきっかけを作った後、斜め揉みする。
テーパー錐をより長く使う為の貧乏知恵。

親方元では丸釘75の手打ち&釘〆のシングルでしたが、今はコース75と丸釘75のダブル。
以前、コースでやっていたら親方が丸釘でやれ!と、併用したらぶらがって大丈夫仕様に。
上に渡す釣り材にも事前に墨をしてあるので、出だしさえ間違わなければ真っ直ぐ綺麗にいく。
その釣り材はボードのジョイント部になるよう設定。
後でコマを入れてジョイントの暴れに備える。
天井のムクリは6尺で2分が目安。
天井高のバカ棒にプラス2.5分と1.5分にアゴを掘ってあり縦の釣木をいれる時にはめ込む。
つまり下からの突っ張り棒。
5厘はしなり分で床が平なのが大前提。
中央部にプラス2.5分突っ張り棒をはめ込み通りを覗く。
良ければ縦の釣木を決めていく。
今回は防音釣木ではなく野縁の切れ端。

ビス長は斜め打ち以外は絶対に貫通しないよう使い分ける。
断熱材を入れる時や電気屋さんの事を考えての配慮。
ビスでガリっとやった時ほど痛いものはない。
考えただけで鳥肌!

今回は手間を省こうと事前にいろいろと考えた。
でも慣れより早いものはなし!
いつも通りのやり方。
このまま断熱材からボードと走りたいが、電気配線がまだ(泣)

仕方ないので一枚目の通りに墨を打ちその墨に合わせて野縁をビス止め。
天井でも千鳥に張るのでこの野縁がスタートライン。
ドンと野縁に当てて張り始める。

今回はいつもは避けてる壁のボードは直張り。
そこで考えた策の一つを施す。
四方に野縁が廻った時点で、柱と間柱の間に天井下地と同じ高さで野縁の切れ端を入れていく。
いつもは天井ボードは柱より中に入れる事はない。
つまり柱際から張り始め。
しかし今回は1寸程ボードを壁内に入れて張るつもり。

そこで問題です!
ジャジャン!!
なぜ?ボードを壁内1寸程度まで入れて張るのでしょうか?

ヒントとして
・基本的に直張りに不安がある
・床も同様に壁内まで張る
(これは強度の為でもあるが、天井と同じ理由も含んでいる)
・1寸は目安で5分もあれば問題ない
・幅木、廻縁は杉の無垢である
・自分は本来、真っ直ぐなものがうねっているのが許せないかなり面倒臭い性格。

新建材がメインの方には分かりづらいかな?
解答は来週!

なんてね!(笑)
これを一度やってみたかったぁー。
答えてくれるのは数人しかいないと思いますけど、よろしくお願いします。

忘れられる前に解答はなるべく早く書きます。

小ネタ
いつも、一階から二階へはアルミの梯子を掛けて上り下りしている。
でも今回は屋根裏にも必要な為、4mの梯子はそこに設置。
専用品で踏面が広い物もありますが、逆立ちしても買えません。
そこで4+4mの二連梯子を置くと、なんてことでしょう!
微妙な段差の踏面が勾配に置くとちょうど水平になり踏面が広がったように!
いつもより楽々です!