現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

はじまりは研修修了から

さて、土台から応援として入ってくれていたD君が昨日までで
彼にとって最初の親方は手間もやる親方だったらしいけど2番目の親方はほぼ直営のみ
少し前まで刻みでやっておられた本格派
施工に関して事細かに手順を決め それを絶対的に従わせる方だったらしい
もちろん下地から全力投球
工期も終わったらで急かされる事もなかったようでうちの親方元にいた頃を思い出す(笑)

話を聞くとかなりいい仕事されてきたと思う
親方のブラックさには相当に参っていたらしいけど仕事内容は充実していたと
ただうちの親方同様に年々仕事が薄くなり離れざる得なかったようで

そうかつての自分と同じ様な立場
K兄さんも似た環境だった

直営として食べていけるのが理想
それぞれ頑張ったとは思うけど結果が出なかったクチ

そんなD君と兄弟子のN君と出会ったのはK兄さんの建前
その後交流が始まり今に至っている
まだ幼い子供がいる父ちゃんは稼がなきゃならないって事で仕事が熱いここの手間をやりたいと

2人とも大工としての技量は自分よりずっと上
ただ手間をやるとなると話しは変わってしまう
手間代も工期も限られる
それもかなりね(苦笑)

そんな物件を直営大工元にいた頃そのままやってしまえば赤字になるのは見えている
もちろん工期も守れないと思う
3年半前の自分もそうだった(苦笑)

何かを変えなきゃならない
でも手を抜けない性格なのはどうしようもない
たとえ手間でもほかの大工に後ろ指を刺されるような事はしたくはない
粗い仕事するくらいなら損した方がマシ
嫁さんは怒るけどね(笑)
そんな似たような性分だからこそK兄さんともD君ともシンパシーを感じてる訳で

けれども今更手が劇的に早くなる訳はない
それでも決められた工期は守らないとならない

ならば段取りと要領、そして道具で押すしかない
それでも足りない分は時間で押すしかない
それに満足に稼げなきゃ腕があってもプロとは言えないはず

天才肌のJ君に今度も手間の経験がない人とやると話したら、1階2階と別れずにhさんの横でやってもらった方がずっと勉強になると思いますよと

という事で今回は最後の2日以外はずっと横でやってもらった
そして自分の知り得る限りの知識と納め方、道具の使い方や段取りの手順を伝えたつもり
これまでここで書いたワザや書き辛くて隠してる裏ワザの全てをね
1日で10坪床張れとか60枚ボード張れとか筆頭に刺激的な毎日だったようで(笑)

そんなD君は来週末から初めての手間請け物件の土台が始まる
頑張れよ