現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

全力で縁を切る

さて、檜の白木仕上げは決定事項
ということは檜材で柱型を作るしかない訳で
それに現場にある物で対応
いざという時の為に無目を取り寄せているが、幅は120mmまで
最薄は17mmなので105角、しかも芯挽き開き放題の柱には寸足らずで

でも床板があるじゃないの!
檜の床板は15mm厚で幅は135mm
今回に限らずこの床板やその木っ端は見切りや背骨など大活躍
加工屋からくる造作材より製品としての精度がある上、材としても落ち着いている

まずは幅を柱105+床板厚15+芯挽きの開き6mmの126mmに落とす

オス実を活かす為にメス実を突く
つまりはこーゆー事

4枚で柱型を

結果としてこんな感じに

まぁまぁだね
よく見れば分かるけど一見柱に見えるでしょ?(笑)

しかし大壁の仕上がりは153.5mmのはず
でも柱型は141mm、当然柱が負けてる
しかも下は階段、上は丸太に絡んでしまう
このままだととんでもない納まりに

助けて〜
そこで縁切りが必要に
でも中途半端な縁切りは愛○助よろしくダーダーになってしまう
切るならスッキリと切らないとね(笑)

そこで柱と別に開口三方枠を回しケーシングで縁切りする

こーゆー事でして
柱型は上も下も長めに納めてからケーシング溝ラインでカット
もちろん手鋸でね(笑)
後から切る事で施工性もケーシングの落ち着きも良くなる

切っている時間よりペーパー補正の方が長くね?ってツッコミはさておき(笑)
これで階段とも丸太とも縁切り成功!

クランプを外した翌日

玄関から見える側は

ど真ん中に節があるじゃないの〜
でもご安心をここに貫手摺が勾配なりに入り隠れる予定
貫手摺も柱型&三方枠と同時に入れようと思ったけどさすがにアクロバチックで回避
ドブで彫って行って来い!でいいよね?

最良の納まりが出来たとは思わない
他にもいくらでもやりようはあると思う
でも限られた条件の中で最善は尽くせたかもと