現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

pqa スライドあるある

さて先日のプチクイズ、スライドガイドに付けた当て木を浮かした2つの狙いとは?
応援さんの真新しいスライドを借りて説明を

一つ目は雄実を避けて床板自体をガイドに付ける為
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実を避ける理由も二つある
まず無垢床板の実寸法は一定ではない場合が多々ある
また、実自体が欠けている箇所も
その不安定な実を基準にしたら矩は狂う
特に今回はエンドマッチ自加工
より高い精度が求められる

もう一つは視認性
今回のようにアール状の実の場合、ガイドにしっかりとついたか確認しづらい

これでしっかりと確認、そして矩はOK!

そしてもう一つの狙いは、切り口の肌を毛羽立たせない、飛ばさない為
そもそもこれはスライドに当て木を付ける最大の理由かと

基本、毛引き切りした後押し切りするが、それでも当て木無しだと切り口が荒れる

当て木があれば致命傷は避けられる

引き続きスライドあるあるを
cih704さんのご依頼(笑)でゴム付き巾木の切り方を
ここの現場の造作材はオール無垢
自分の倉庫を探したけど、ゴム付きは無かったので作ってみた


確か…こんな感じだよね(笑)

ゴム側をガイドに付けると不安定
確かな精度は求められない

そこで通称カットベニヤを使う

2.7ベニヤや1分ベニヤと呼ばれるベニヤ板を3センチ幅の短冊で切った物
こちらの瓦屋さんの必需品だが、自分に取っても現場の必需品
使い道は様々ある
元請けさんに言ってわざわざ搬入
カットベニヤがない場合、新建材建具段ボールに入っている木端と木口カード用のベニヤなりMDF板が最適

このカットベニヤをガイドに当て、ゴムとの距離を取る

これでゴムの存在を忘れられる(笑)
でも、この場合も、またゴムを手前にし切った時もゴムがビローンってなる事も
実はこのパターンは多いかと

そこで自分は矩切りの場合、ゴムをガイド側にし裏から切る

ベニアでゴムを抑えるので、ゴムも正確に切れる

画像無しで申し訳ないが留め切りの場合
ゴムがガイド側で裏から切るなら上記の方法で
ゴムが手前で表からの場合、巾木をもう一本添えて、添えた巾木の上にゴムを乗せる
そして二本まるごと切ると、ゴムは暴れない

いろいろと能書きを書いたが、大工なら説明より実演
現場で試してちょ(笑)