現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

Wクサビパッキンの可能性

まずは作業日誌。
親方新築現場ではなんと!
展示会で購入した1×6フロアが入荷するのが5/18。
新建材の窓枠、入口枠もまだ未入荷。
壁の内部胴縁を入れていたり仕事を探していたが、内部はストップせざる得ない状況。
本日入荷した外部胴縁も2日間あれば終わる。
7日から他の現場に写る自分はまだしも、ベテラン大工さん達はかなり長いゴールデンウィークになりそう。
でも完成引き渡し期日は変わらない。
18日以降は激務が待ち構えている。

では張ってもいないフロアの話を。
本家記事にフロアクローザーなる物が。
お題に困っていたので便乗。

以前にも書いたが、フロア寄せにはトントンと呼んでいるタモ材を使っている。
3寸×1.5寸×2尺を五徳鉋のように凸状にシャクってあるオリジナル。
それと土牛の幸七とノウリツバール。
この三点でほとんど対応できている。

親方が持っているA4サイズZ型の金属フロア寄せは嵩張るし、tetsuさんが言われるように傷の元凶になり得る。
大きな金属片は現場には要らない。

でも通りに難がある時や無垢の一枚板の張り終いの時はクサビを使う。
壁が起きていなければ、柱間柱に水平にクサビをかい寄せる。
水平クサビは垂直クサビよりはるかに寄る。
この水平クサビはフロアの切れ、もしくはフロアと同厚材を使う事で外さなくそのまま放置できる。

でも壁が起きている時、水平クサビは使えない。
例えばフロアと壁の隙間が5ミリとする。
クサビはその5ミリより大きく無ければ意味がない。
でも大きければ隙間には入らない。

そこで最大3〜4ミリで同勾配クサビ2本を使う。
お互いに向かい合わせて入れていけば厚みが増して効いてくる。

ちなみにこれは和室からフロアへの根太パッキンに使ったら同じ手法。
http://d.hatena.ne.jp/h168/20121221/1356086623

クサビ一つ使いだと点接点で不安定。
フロア寄せなら問題が無いが枠や根太だとビスを揉んでいく過程で材が転び動く可能性がある。
でも二つ向かい合わせ使いだと面接点で安定感が出る。
窓枠など一方向からしか差せない時でも、上記フロア寄せクサビと同様にすれば使える。
クサビ同士には木工ボンドちょい付けを。

このWクサビパッキンはまだまだ可能性があると思う。
コメント欄に作り方を書いてあるので参考になれば。

自作したくない派にはこれが使えるかも。
http://www.homemaking.jp/product_info.php?products_id=90592&osCsid=a2e9d055a2539ec22ca43e75a963218e
でもまだ使った事がないので使用感はわからない。
ベースも勾配なら面接点になるが、写真で見る限り判断がつかない。
どなたかご存知の方、レビューをお願いします。

何はともあれ寄せるにしろ挟むにしろ、あのわずかな隙間との格闘は続く…