さて、建前からそのまま応援に入っている直営大工現場
寄棟屋根とあっていろいろと手が掛かるし、下屋も2つあるので手が欲しいとのことで
下屋絡みは当然、筋交や間柱、そして面材を張ってからになる
そこで親方から入れ方を聞いて施工する訳だけど、初めてお伺いするので、実はそう簡単じゃないのよね
たとえば間柱は釘で打つ?ビスで締める?
その釘は2本?3本?
釘は締めた方がいい?
窓台、マグサの通りを見るにしろ、それは目見で?糸張って?
筋交は仮止めする?しない?
するなら釘で?ビスで?
それら全てをどうこう逐一聞くのは野暮ってもの
かといって普段の俺流施工をお披露目するべきでもないしむしろ封印気味に
親方がやっているのをとにかく見て把握し、ほぼ再現レベルで施工するべし
てもただ真似すればいいってものでもない
真似することで親方がこだわっていること、気をつけていることが少しずつ見えてくるはず
それを感じ取り施工に活かしてこその応援要員かと
丁寧な仕事をされていると分かっているなら尚更に
親方はマグサや筋交入れには必ずウレタンハンマーを使って入れられてる
それは玄能痕を残したくないからと察することができるよね
施工手順を指定されない部分にこそ本質が隠れている気がする
確かに気を使うけど、それは当たり前のこと
逆の立場なら分かるよね
勝手に俺流をやられても嬉しい時ばかりじゃないからね
とにかくこの歳になってもまだまだ学べる要素がいくらでもあると再認識出来たし、穏やかな親方と穏やかな時間の流れの中での仕事は楽しい