現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

99までの長い道のり

さて、吹き抜け廻りの化粧小柱が105角
ただ化粧柱と絡むので、都合が悪い
化粧柱105に対して笠木101を面内に
そしてその笠木に対して小柱が負けるよう99にしたい

ただ化粧柱の寸詰めを現場ではやるにはちとしんどいよね(苦笑)
作業場持ちの大工なら朝ちゃっちゃっとやれるはず

入隅カッター貸した代わりに親方の作業場を借りようとか、立派な作業場を持っているI君に借りようとか考えていた

でも自己完結できない大工はどうなの?とふと疑問に

そこであえて現場でやることに
久々に5寸の手押しを持ち込む
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でも、やっぱりやめときゃ良かった

作業場なら、手押しに2回、自動に8回、超仕上げに4回通せば99小柱の完成
三本でも1時間は掛からないと思う

しかし現場加工だとその3倍は掛かった
特に手鉋仕上げがね(苦笑)
腕がパンパン
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とりあえず納めたけどさ

ここ数年、ほぼ新築しかやっていないのは訳がある
もちろん手間請けの旨味を味わえるようになったのも大きいけどね(笑)

その一番の理由は、それなりの規模のリフォームをベストで臨めないと思っているから

作業場がないので、今回のようにちょっとした加工が満足に対応できない
あらゆる建材や金物の在庫を用意しておけない
などなど

それでも以前はやろうと頑張っていたつもり
でも建材的に、道具的に、経済的に、そして精神的にどんどん疲弊し、文字通り破綻しそうになった(笑)

新築請けの方が稼ぎうんぬん抜きにあらゆる面で楽なのは確かかと
軽箱一台でなんとかなる物件もある

実は3年ほど前に、長く懇意にしていただいた大工さんが作業場を閉めるから、三相の機械からなにまで必要なものを無償で譲るよと声を掛けて頂いた

そこで目星をつけていた作業場を借りる話を進め、憧れの作業場持ち大工になるつもりだった

しかし間際になって先方が急に賃料を上げてきて、話を白紙にした
ケチのついた話は進めちゃならないって親方の格言を思い出したのでね(笑)
そもそもちょっと無理がある話だったし、それはそれで良かったと今は思っているけど

で、改めて作業場を持つことを決意
小柱三本くらいでやっぱりアタフタしたくない(苦笑)
そしてそれなりの規模のリフォームをしっかりと請けられる大工になりたい

というわけで、1年半計画で頑張るぞ