現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

A.GJQ-161

さて、この治具の使い道とは?

実はこれを発想するにあたって大元ネタがあった

応援のK君が巾木の木っ端を膝で踏み巾木を押さえて打っていた
見た瞬間これは使えると

ここの物件は無垢の巾木に無垢の床板
MDFもんより付きが悪いのは確か
化粧面取りと対角の裏も鉋でゴッソリ取り少しでも接点を少なくはしているけど、場所によって落ち付きが悪い
なので鉋で構うが、それでも床に押し付けたい心情は常にある

ただ、K君のやり方は床へは押さえられるけど、あまりに強く押さえると巾木がお辞儀をして壁から離れたがる作用も働いてしまう
しかしそこはプロの塩梅で床にも壁にもベタベタに付けてくれるけど、壁にも床にも一度で押し付ける治具を作れないかと
そう思って1分!頭の中で形は決まった(笑)

自分が巾木をやる番になってササッと製作
とりあえず使えるものは直ぐに出来たけど、作用のバランスのせいか思うようにはいかない
やっぱり壁側へは巾木のど真ん中を押したいし
床の押さえが強すぎると壁への押さえは弱くなるし、当然その逆も然り
いわゆるスイートスポットが狭い
長尺側のシナリ具合もかなり重要


少し浮き気味な巾木に当て、手を乗せ体重を預ける

すると壁にも床にも同時に押し付けるられる
ちなみに真壁の為、養生ボードと巾木の隙間は2ミリ程しかないけど、突き付けの確認は取れる

実際の使い方はこんな感じ

モデルはアニオタのY君(笑)

治具を押さえるのは手でも足でも膝でもいい
ただ治具のシナリを活かすので微妙な塩梅は必要

100%といかないのがこの治具の完成度の低さなのか作用バランスの限界か分からないけど、使えるは確か
巾木上端じゃなく溝にさして押し付けるのもアリかもしれないし改良の余地は多い
もっと時間のある現場で完成度を高めたい

実は手前が高くなる逆勾配も試したけど、壁床共押し付ける力は確かに強い
しかし手にしろ足にしろ体重を預けるのがよりシビアにというか姿勢自体不安定になる
治具の成りも大きくなり邪魔臭かったしで却下(笑)

というわけでほぼ閃いた通りの形に