現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

貯金に励む

さて、実生活での貯金は残念な感じだけど現場では少しくらい貯金をしたいなぁ〜と
現場で貯金と言ったら手間的&時間的な事

新築でいわゆる走れる仕事の代表と言ったら天井
しかしここの物件は杉の羽目板にしろ市松シナ合板にしろ和紙貼りにしろ、廻縁なしの天井負けの目透かしが基本
使う野縁から選定しないといけない
しかも化粧梁ごっそりで勾配だったりもするからさぁ大変
ある意味床より手間っ喰いだったりしてとてもじゃないけど走れなかった

しかし今回はオールクロス貼り
ラッキー!(笑)
化粧梁は相変わらずたんとあるけどね

目透かし市松シナ合板まみれのJ君からは羨望の眼差し
そういえば仮釘タッカーの新品&玉セットをヤフオクで落とせなかったから貸して下さいと
あれかなり安くて自分もチェックしていたのに

さらにトリマ買いたいけど、入隅カッターは普通にトリマーとしても使えますか?と
どうせなら一度に二度美味しい入隅カッターが欲しいっすと
本家さんから使えるよーとお電話
早速買ったらしいけど、これで背骨だけでなく入隅兄弟の契りも(笑)

今回は久々走れる天井
どうせ走るならより高効率化を模索

自分の今の天井下地は四方ぐるっと廻してから尺間にゲンゾウ突き付け
まずはゲンゾウの絶対条件の矩に切る

必ず一木口は落とすが、その前にまずクランプでまとめる

これをやるとやらないでは大違い

ねっ綺麗でしょ?(笑)
バンドを解放した瞬間に花が咲く杉の野縁
クランプなしのまとめ切りだと矩はもちろん長さも不揃いに
必ずクランプすべし!

これまで四方廻しと吊りは一気に墨だしし作っていたが、今回は流す胴縁も一気にオールプレカット
例えば9尺間、2730ミリの場合
柱の内々は2730-105の2625
そこから四方廻しの胴縁40×2も引くと2545ミリ
そこへ現場塩梅係数+1を足して2546でカット
これでほぼ合う

ちなみに現場塩梅係数とはただの経験値(笑)

一部屋ごとまとめ、準備満タン

60×30は自分が提案しめでたく採用されたボードジョイント用

四方回しと吊りも準備OK!

野縁は一箇所で一気に切るので管理もお掃除も楽々
木っ端を出す為にあえて大きな部屋からやったりもしてたけど、オールプレカットならやりたい所からやればいい
当然合間合間の繋ぎの時間も圧縮
これまでより確実に早くなったと思う

ちなみにこちらは後から決め打ちした側だけど空きのない突き付け
ダブルでプレカット様々で(笑)

でもこのまま天井は貼れない
階高が低い為、粗配線後に天井下地
それから本配線をするので、電気屋さん待ち
やっぱり走れねぇ〜(笑)