現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

長尺から同寸

さて、今回一階はオール4寸檜柱で真壁
外部間柱は3寸
無加工3mモノが束で納入されている
また土台と胴差しへの間柱欠きは無い
自ずと間柱受けが必要になる
しかし柱内々に間柱受けを流すと総数が足りなくなりそう
そこで一本一本受ける形に

3mモノから2.5m前後の間柱と1尺2寸5分or1尺4寸の間柱受けを数多くカットする事になる
一本一本スケールで当たり、切り墨をするのは手間
馬鹿棒でやっても同じ、結局切り墨は必要
またカット時には丸ノコの刃先と切り墨を覗く事になる

間柱は1分ほど短くても問題ないので、束のまま木口を揃え木端に切り墨を回すのもアリ
後述する治具も使える

しかし間柱受けはそれなりの精度が必要
そこでスケール要らず、しかも刃先を見なくて済むやり方を
3mモノから間柱受け1尺2寸5分を取る場合

なんて事はない
切り寸法1尺2寸5分に丸ノコガイドと刃先までの90ミリを足した野縁を用意
引っ掛ける為に木口をLにしただけの治具

治具を引っ掛け、反対側に丸ノコガイドを当てる
ガイドをそのままに丸ノコを挽く

これでいくらでも手早く同寸が取れる
スケールと鉛筆は要らない

当然、精度も良い

画像は分かりやすくする為に作業台の上
実際は山に置いた間柱束の上での作業
束をバラしながら、必要数を一気にカット!

左側から取る場合、治具は短くなるが考え方は同じ
ただ長尺の場合、右からの方が断然楽
そのまま切り落とせる