現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

切り墨とガイド

さて、いつもより少し急ぎ気味での作業が続く
かと言って仕事の質は下げられない
工期がなくなったのは元請けさんにも、ましてやお客様にも全く関係無い
単純にこちらの勝手な都合
質を下げずに急ぐ
つまり繋ぎ作業の効率を上げる

メートルにしろ、尺や5寸にしろエルアングルを使って丸ノコで矩切りする時、切り墨ではなくベース墨を目安にしてカットする
多くの順勝手丸ノコのエルアングルを当てるベース左端と刃先はおよそ90ミリ(3寸)
もちろん突き詰めると微妙な誤差はあるが、そこまで精度が必要な仕事ばかりではない

例えばボードを2尺5寸で切るとする
左からスケールで2尺2寸に墨、右からスケールなら2尺8寸に墨
その墨にエルアングルを当てる
そしてそのまま丸ノコでカット
結果、ボードはおおよそ2尺5寸に
これで刃先を覗き切り墨と合わせる時間が省ける

胴縁や野縁などエル型ガイドを使わずフリーでカットする場合、同じ様に切り墨から3寸ずらし墨を出す
そこに左手指を立て、その指に丸ノコ左端を当てカット
すると刃先を覗かないでも、ほぼ希望通りの長さに
精度の高くない仕事ならこれで十分に対応できる

実はこの手法は急いでる今だけでなく、常日頃からやっている
自分は基本寸読みで、精度をより求める時にミリ読みに変換
この手法は、寸読みに適している
ただ3寸足すか引くか、それだけの話(笑)