現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

割り切りの名のもとに

壁の構造用合板が搬入されれば、明日の日曜日に張ってしまうつもりだったが、半分も入らなかった。
合板を触ったら一気に走りたい。
今日は帰りしな親方作業場へ行き、例の3分胴縁を。
ついでにサッシ入隅の下地も作ってきた。

ここまでの仕事では、いつもとは違う事をしている。
単価に合わせてと言えば聞こえが良いが、やはり抵抗感が。

具体的には、サッシ下地に釘を使っている。
これまで頭だけでなく腰下も75ビス止めだった。
今回は垂木に用意し余った90のみ先スクリュー釘を流用。
土台へは片面2本、頭は片面2本に反対側から75ビス1本。
根っからのゲンゾウ嫌いは変えられなく、マグサと窓台はいつも通り柱2分欠き納め。
しかしNV90ABは重過ぎる。

また間柱はこれまでは必ず外合わせ。
外の不陸は極めて修正しにくい為、筋交い絡みは念入りに外合わせ。
不陸は内部に出し、後で構っていたが今回は中通り合わせ。

必ず小穴突いていた天井下地もどうしようか考慮中。
でもこの方向性がどうにも気に入らない。
気持ちが乗ってこない。
なんとなく一日が長く感じる。
割り切らないと…

少し前の地方新聞記事にて静岡県西部で新築現場での放火が続いていると。
主に断熱材への放火らしいが盗難よりタチが悪い。
面材もサッシもついていないこの現場じゃ対策のしようが無い。
今のところ、ここから離れている限られた地域だけなので、まだ安心しているが物騒な話。
早く犯人が捕まり、そして模倣犯が出ない事を願う。

今日の現場談議
「アホか!」
と現場にいて思わず突っ込んだ事が。
マンション6階でのキッチン入れ替えリフォーム。
古いキッチンを外し、キッチンパネルを張り、架台を据え付け、残るは人大の天板。
ちなみにキッチン据え付けも自分の仕事だった。

長い天板はエレベーターには乗らず、監督達二人が螺旋階段から必死に上げてきた。
ビニールを剥くとガス台位置が左右逆。
どうにもならない。
現場に入ってもらった図面が逆で、監督に指摘すると大丈夫、大丈夫と。
でも嫌な予感がしていたので、思わずアホか!と。
もちろん心の中で(笑)
当然工事はストップ。
また重い天板を持って螺旋階段を降りて行く後ろ姿がヤケに切ない(笑)
何事も確認、確認。
もう少し早く気づけば、螺旋階段登らずに済んだのに。
現場ではいろんな事が起きる(笑)