現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

薬漬けの一日

今日は午後から防蟻工事の予定だったが、9時には来ると昨日連絡が。
今朝は少し早く現場入りし急かされるように一階を片付ける。

一階は3尺マス目で土台と大引がある、いわゆる剛床の先行仕様。
しかし梅雨時期を考慮し、あえて断熱材は入れず構造用合板も仮置き。
「先行床の意味ねぇ〜」と後輩が。
確かに手間を考えるとその通り。
しかし構造用合板と断熱材の間に入った水分は相当厄介。
時に瑕疵に繋がりかねない。
元請けさんの指示もあったが、自分も全く同感。

天気予報を見ると夜には雨。
構造用合板を外に出す事をためらい、ハサミの腕木を柱(土台+4尺)に付けそこに合板を乗せていく。
合板は全部で35枚ほど。
一箇所では厳しいので2箇所に分ける。

28ミリの構造用合板一枚の重さは知らないが、朝一にしてはそこそこタフな作業。
こんな時は物を運ぶと考えると億劫になるので、筋トレだと思う事にしている。
すると変なアゲテンションになり、仕事が捗る捗る。
最後はもっとないのか?ってな感じで(笑)

予定通り9時には防蟻業者さんが。
ちょうど基礎内を綺麗に掃き終わる頃で持ち場を譲る。

薬剤散布は1時間ほどで完了。
予算を考えるとなかなか(笑)

薬剤が乾き始めた頃、断熱材受けの金物取り付け。
断熱材はミラフォーム45ミリ。
そのミラフォームは、すごく嬉しいプレカット。
噂のエコ丸要らず(笑)

しかし気化し始めている薬剤が目、鼻、喉にくる。
床下配管がまだなので合板が張れる場所は限られる、
その張れる場所に断熱材を入れていく。
配管がまだなのは完全に自分の段取りミス、猛省。

元請けさんのこだわりで構造用合板の裏には防腐材を塗る。
これはいつもの決まり事。
築30年程の元請けさん物件をリフォームをしたが、すでにその時から裏に防腐材は塗ってあった。
もちろん1×6フロアの裏にも。
当時の断熱材無し、布基礎仕様には効果があったと思う。

その防腐材は前回はアクアアリゾールを使ったが、今回は元請けさんの希望でスーパーソート21。
あの色と臭いが効きそうに感じるようで。
3×6、35枚にローラ塗りはなかなか大変。
それに臭いと刺激に目と鼻と喉にくる。
すべてを塗り終え、一部を張って本日は終了。

帰路の車内で頭がクラクラしてきた。
嗚咽まではしないが、気分が悪い。
お腹はすいているはずだが、食欲が湧かない。
たまの一日ならまだしも、毎日これなら確実に寿命は短くなる。

お客様に引き渡す頃にはこの刺激はなくなっている。
それにすべて床下での事。
でもね…


今日のハプニング
防蟻工事を始めた途端、激しい爆発音が!
玄関先のコンプレッサーから二階の補助タンクへの高圧ホースが爆ぜた。
ちょうど真下にいてかなりビビった。

もともとは10mホース。
ホース撃ちして短縮、今は7mくらい。
階段を介して一階と二階を繋ぐのにちょうど良い長さ。
でも、爆ぜたのは3mくらいの所。
とりあえず4mの方を使えるようにしたが、微妙な長さ。
それに爆ぜたという事はホース自体の寿命かもしれない。

しかし45気圧の爆発音は凄まじかった!