現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

地球のためにリサイクル木材施工編

本家ブログで期待されてしまっているが、あくまでも仮設なので大した事はやっていない。

土間台所は出が9尺、納戸は6尺、トイレは4.5尺。
このまま屋根を作ると納まりは複雑で役物の板金が必要になる。

出を9尺に揃えて片屋根の差し掛けにする。
波トタンは6尺物なので流れで二枚で納まる長さに。

どうしても柱を一本建てる必要がある。
十分な数がある3寸角母屋を使う。

各部屋の頭繋ぎは3.5寸×1.5寸で回っている。
9尺ラインの頭繋ぎの上に母屋を流し桁とする。
そしてその端に柱を一本落とす。
下端は土間の為、基礎パッキンを挟み筋交い金物であるリベロ2を2枚挟んで止める。
土間側へはコンクリビスで。
古い土間への打ち込みアンカーはリスクがある。
新たな柱と桁は母屋再利用の火打ちを入れて150ボルトで。

6尺、3尺、0.5尺ラインにも母屋を流す。
0.5尺ラインは奥桁の変わり。
奥桁に適当な材が無かった事もあるが、普段から新築でも下屋に奥桁は使わず壁際に母屋を流す。

母屋の継手は追掛け大栓で!
なんて事はなく、5分アゴのアリで。
束は1.5寸ホゾを。
角のみは持ってきていないのでフォスナービットの出番。
かすがいで止める。

1.5寸角垂木をもともとの1.2尺ピッチの垂木欠きを使い100コーススレッドで止めていく。
垂木が入ったらオモヤ外壁の当たりにディスクグラインダーで切れ目を入れてそこから上の角波トタンを外す。

胴縁はどれも傷みが激しく数も全く足りない。
乗って作業する事を考えて、ここだけ新品胴縁を使った。
もともとの胴縁ピッチは1尺だが、釘打ちは2尺ピッチだった。
その位置に合わせて胴縁を流す。

波トタン張り。
破風側は3寸ほど折り曲げてよしとする。
元請けさんが用意してくれた青いプラの傘釘をもともとの穴に打っていく。
解体作業でバール凹みが大きい所は事前に裏から打ち上げて置く。
合わない穴は下から防水テープを貼り、上からコーキング。

外壁側の雨仕舞いは、もともと棟にあった貫を壁際に打ち、ヘの字板金の半分をかぶせもう半分は反対に折り曲げて立ち上がりとする。
雨樋は長さが足りないので、人が通る部分を優先し取りつける。
外壁の角波トタンを戻し、ぼってりノンマスキングでのコーキングをし終了!

脇屋完成後はこの場所は外壁を含めて新たに作り直す。
それまでの半年ほどがこの屋根の使用期間。
それまでは十分に持ってくれるだろう。
でも新品胴縁を使った事が少し心残り。

今日の現場談義
今回は仮設という妥協する正当な理由?があったのでぼってりノンマスキングでのコーキングでごまかしましたが、大工とはいえコーキングをする事がありますね。

自分はキッチンやサイディングもたまにやるがコーキングは苦手で下手くそ。
やっぱり本職には到底かなわない。
どちらかというと嫌いな作業。

そこで皆さん、コーキングしますか?
好きですか?嫌いですか?

ちなみにヘラはゴム系やスポンジ系をカットして使ってますが入隅の細かい所は指ヘラになってしまいます(笑)
仕上げのコーキングって難しいっす!