現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

仕事を頼む

時に自分が他の大工に仕事を頼む事がある。

そこそこの規模のリフォームの時、新築を手間請けした時など。
頼む事は容易い。
電話一本で済む話。
でも引き際が大変。
いついつまでと事前に明確にしないと大変。
もちろんラストまでお願いすれば問題はない。
しかしそんな現場だけではない。
先の新築現場も半月だけお願いし、それ以降は完成まで一人で。

一度、頼んだは良いがケツを決めていなくて大変だった事が。
手間請けの場合、終盤は一人でやるのが最良。

しかし反対の立場になる時もある。
お互い様の為、必要以上にお願いする事もある。
そこらへんの塩梅は難しい。

手間代も同様。
一度は下げて頼めば当然そのまま自分に返ってくる。
時に厳しい現場もあるが、手間代で抑えるより期間で抑え自分自身で帳尻を合わせるようにしている。

しかし根本的に自分は人に頼める性分ではない。
事実上、自分を育ててくれた先輩にすら頼み辛くなってきている。
人任せに出来たらどんなに楽だと思う事はある。

金銭的にも
工期的にも
心理的にも
大工仕事を頼む事は難しい。


今日の現場談義
現場で「この人とはないなぁ」と思った瞬間。
これはいろいろとあると思うが、自戒として話てみたい。

元請けさん経由で一軒一緒になった方だったが、途中でひいてもらった事がある。
新建材の窓枠に足場板を掛けていた。
指摘するとボードのキレで養生しているから大丈夫と。
でも窓枠はらく枠で止まっているだけ。
案の定、重量に耐えられずアングルピースのビスはプラ板を割って抜けてしまっていた。
もちろん交換。
これをきっかけにお引き取りしてもらったが、ここにくるまでストレスで胃に穴が空きそうだった。

人間だから性格の合う合わないは当然ある。
学んできた環境も親方も違うので納まりや手順が違うのも仕方がない。

でも高いプロ意識とお客様への気持ちがあれば、ぶつかりながらもやっていける。
それがプロってもんです。
しかし上記のような事は絶対に許せない。

途中で帰ってもらった事、ありますか?