現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

追われる立場から追う立場へ その二

さて、続きが遅くなりすいませんでした
バタバタしていたのもあるけど、書いたり直したり消したりの繰り返しでなかなか思うように書けなくて(苦笑)

手間請けとして稼ぐにはどうしたらいいか?
その答えの一つは十分に分かってれいた

話は簡単、手を変えればいい
下地から仕上げまで全て手間請け仕様に
会社が求めるラインギリギリの最低限の仕事をすればきっと早く終わる
早く終われば稼げる
実際そんな大工の方が羽振りがいいし会社から重宝がられてたりもする
だから否定はしない
いや否定する権利もないけど(苦笑)
でもね そうなりたいとは思わないし、たぶん成れないと思う

じゃどうするか?

休日返上の上、時間で押すにも限界がある
いや限界があった(苦笑)
そもそも四十過ぎてから体力が飛躍的に上がることはない訳でね(笑)

でも同時にやってきた事もある
段取りマックス
階段の昇り降りも無駄にしない

可能な限り他業者と連携してこちらに合わせて頂く
サッシ枠は運ばないとか(笑)

納まりの先を読み常に先手先手
読み逃げれるところは潔く逃げる

作業環境を良くする
3×12尺作業台を中心に

道具をもう一度見つめ直す
便利な物は導入
チップソーも用途で臨機応変にチェンジ

ボードを張る順番でも早くなる可能性を探っていく

些細な積み重ねで時間を作っていく
どんな作業にも早くならないか?手を替え品を替えとりあえずやってみる

そんな中で生まれたのがドンパチ君だったりスカイセットだったりする

スライドを仕上げ以外ではほとんど使わなくなったのも全ては時短を目指して
でも精度は維持したい
だからのガイド墨
でも想像以上にガイド墨は有効だった

当初は1日に20枚も張れなかったボードが40枚50枚60枚と増えていく
明確な数字を追う事で更に手が伸びる事を知る

そんな事をやっているうちにそれを楽しんでいる自分がいた
いつの間にか工期も読めるようになっていたし1日単価も上がっていた

このブログで発表でき良い反応を頂けたのも大きい
コメンテーターさんはもちろんロム専さん達にも感謝

一人で黙々とやっていたら面白くなかったと思う
ブログネタを考えている時間は幸せ(笑)

そして縁があって知り合った仲間達の存在も大きい
みんな同じように手を変えられないある意味不器用な連中(笑)

そんな仲間内最年長のK兄さんが今の自分の気持ちを代弁してくれた
ちょっと前まで手間なんかやるとは思わなかった
でも50近くになってこんなにも進化っていうか手が早くなるなんてもっと思ってもいなかった
だから今は仕事が楽しいと

で、親方のところへちょっと行きたい
どんだけやれるようになったか見せたいって(笑)

お世話になっている元請けや今の立場がどうこうとかあるにはある
愚痴り出したら止まらないのはみな同じかと(苦笑)

でもどんな現場でどんな立場であろうが、全ての基準を自分と決めた時
進化できる余地は常にあるはず
施工基準もスピードも
去年の自分より今年の自分
前の現場より今の現場
比較対象は常に自分自身
進化できる自分を感じた時、そこに楽しみは生まれる
そして手間請けなら数字として出る訳で

まぁ進化の方向性はいろいろあるけどさ(苦笑)