現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

過酷だったノルマ

さて、4000×136×15の床板を1日で10坪張るには頑張りだけじゃムリ
それ相応の下ごしらえが必要になる

床板はごっそりと入ってくる
今回は31坪ほど
望めば材木屋さんが二階分は上げてくれる

でもあえてそうしない
全ての床板を4グレードに仕分けする為でもあるけど、取り回しにくい2階にわざわざ4メートルもんを上げる気にならない

なにより一階には3×12尺作業台があるじゃないの(笑)

そこで全ての床板を仕分けつつ3640にカットし面もつけていく
その過程で明らかにCランクのものは二階で使うので、手に取った段階でその二階で使う長さにカット
例えば12尺の内々とか
12尺と敷居まで分プラス45ミリとかね

二階で使う9尺未満の物は一旦12尺面取りした物からカットしていく
もちろん必要な長さ向き、張り始め張り終わりを意識して

そしてそれら床板を部屋ごとまとめて上げてる
例えば短手6尺なら13枚、9尺なら20枚を重ねて壁から出した木っ端に載せておく

もちろん張る順番で
更に実向きも継ぎ向きも意識して
つまり上から順番に張ればいいだけの状態

あとはひたすら張るのみ
文字通り張るのみ(笑)

すれば1日に12坪も現実的な数字で考えられる
「10坪張れ」を悪い冗談と思っていたD君も残業なしで10坪を張ってくれた
玉切れで止まったけど、玉があればもう一坪はいけたと思う

「こんなに張れるんですね!」とD君
そう確かな段取りと下ごしらえさえすれば1日の仕事量は伸びる
それは下ごしらえに費やした時間以上に還元されるはずと十分に体感し分かってくれたと思う

でもお疲れさんと見送ったのに足場に長らく腰掛けていた
そう矢吹ジョーのように(笑)
そして「一服してから帰ります」と(苦笑)