現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

裏から入れる

さて、まずはコレを

いわゆる吊り押入れ
150×90の框を綺麗に納めなければならない
難易度は少し高めかと

框には建具溝があり大入れ、こちらで言うドブ入れは敷居形状彫りが大変だし、やり戻しも難しい
框下には天井を張りダウンライトスペースにもするので、隠れる裏からごっそり入れる事に
しかしやはり敷居溝があるので上面はかばう事に
また、手前側もごっそり彫ると柱の身が少なくなるのでかばう事に
下面は天井目透かし張りの為、やはりかばう事に
結果として、裏面以外の外周を9ミリぐるっとかばう事した(笑)
こうなると突き付けの難易度はグッと上がる

まずはカッターでケガいてから鑿打ち
鋸を入れ肌が飛ばないよう外周を払う

そこにフォスナービットでガリガリ

これなら清久鑿は要らないかも(笑)

大入れと比べて、かばい入れのデメリットは、ほんのわずかでも突き付けが甘かったり、材が痩せたりするとそのまま空いてしまう
突き付けは言うまでもないが、痩せ対策も含めて框をアリ状にした

鴨居ジャッキでほんの少し広げきっかけを作り、入れ込んでいく

手前の当て木は柱身が飛ばない対策
手前7分は身を残しているが念の為

正直、入れ込む時に上面角をほんのわずか負けさせてしまったので気に入らないが、まぁまぁかと(苦笑)
裏には溝を突いてあり、ダウンライトスペースの100ミリを確保する作りに