現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

スライドを極めろ! 矩をヒカる編

さて、解放の日曜日
本来なら仕事からと言いたいが、今日も仕事
しかし現場に一人
目の前仕事に集中できる
久々に質、量とも納得の一日
ブログネタも3〜4貯まった
上げテンションのまま記事もアップ!

今回、一階はほぼ真壁
けれども和室を除いてサッシは半外付けのピース付き
マグサ、窓台と言うべき1寸厚の窓枠は後から入れる納まり

説明より画像って事で、こんな感じ

窓枠は左右の化粧柱の間に入れその後、縦にピースシャクリをした見切りを入れる納まり

前置きが長くなったが、窓枠はゲンゾウで化粧柱へ突き付ける事になる
単純に矩に切って付く訳ではない
当然、内法と同じ様に矩をヒカる
しかし既にサッシが入っておりサシガネは使いにくい
それにそもそもスライドゲンゾウ突き付けなら必要ない

必要なのはコレ

まずは使う窓枠の木っ端1尺
それと同寸のスライドガイドへの当て木
全くの同寸というところが重要!
そしてご存知「バンドパッキン」
スライドとこの三つで矩をヒカり、そのままカットする

サシガネを使わない大前提として、スライドの矩が全てを決める
これから先の「矩」とはサシガネうんぬんは関係なく、あくまでもスライドで切った矩の事

1尺の木っ端は両端を矩に切ってある
これを「矩センサー」と呼ぶことに(笑)
ピースに当て納め、柱の矩を確認

微妙だが手前が空いている
このまま矩に切ったら…

そこでバンドパッキンをピースに飼い、柱への突き付けを求める

鉛筆の線は1寸ピッチ
バンドパッキン一枚を8寸の所に飼うと突き付けが良くなると判断できる
このパッキン数と場所をそのままスライドの当て木へ転写する

パッキンの飼い所は切る向きによって変わる
当て木の左側が支点になる場合もある
当て木と矩センサーを全くの同寸にする必要がここにある


ハイ!ピッタリ!(笑)
この方法はあらゆる場面で応用できるかと
とにかく簡単、サシガネも細かい寸法も要らない
バンドパッキンの数と場所を把握するだけ
慣れるまで、どちら側にバンドパッキンを飼うか迷うが、それも慣れるまでの話

今回は木端、長尺側からのヒカり方だが、切り口、木口、短尺側からのヒカり方は、後日笠木取り付けと絡めて
基本的には全く同じだけど(笑)