現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

袖壁

世間では3連休らしいが次が控えている為、今日も現場へ。

二階はぼちぼち終わりが見えてきた感じ。
今週中にはある程度目処が付くだろう。
一階はここにきて細かい所で変更が。
段取り的に痛い、特にキッチン変更は。
でもお客様あってこそ、きちっと対応。

さてその変更箇所の一つが、収納庫入口枠。
間口4.5尺で奥行きが6尺。
当初の入口は4.5尺クローゼット枠か4.5尺片引き戸。
しかし中に棚を付けるし、手前は3尺幅ローカ。
導線遮断と使い勝手を考えても3尺入口の内開きが良いかと。
また4.5尺片引き戸の有効内寸はかなり狭い。
かなり前には提案していたが、ここにきて提案通り内開きのドアに変更。

マグサは4.5尺で入っているので、そこから1.5尺幅の袖壁を作る。
外壁側も両脇壁もすでにボードを張ってあり、入口側だけ残し。
建具裏になる箇所は念入りにタチと不陸を構ってある。
少し前にも書いたが、大工の数だけ納め方があると思う。

入隅側はケーシング受け用9ミリ合板を壁厚幅で張る。
そこから枠幅735ミリをマグサに記す。
自信があるが、そこを基準に下げ振りで確認。
下端もほぼ735ミリで安心。
マグサは1寸厚、袖壁の柱として3.5×1.5寸を使う。
まずはマグサに1寸幅で深さ4ミリほど掘る。
手鋸と鑿を見上げての作業なので、汗をかくこの時期は特に嫌な作業。
切り粉が全身につきまとう。

次に袖壁の入隅側にはボード上から1寸厚の間柱を張り付けるが、枠裏の1.5寸厚間柱と共に、床から+500、+1000、+1500ミリのところを1寸幅で深さ6ミリで掘る。
1寸厚間柱をボードに張り付け、1.5寸厚間柱を立て糸を張り、床、+500、+1000、+1500に水平に1寸厚間柱を入れ縦通りを構う。
糸を張りスライドで微調整カット。
両面の通りを見てOKならビスで固める。
仮に捻じれていれば堀りに楔やパッキンを差し解消を。

少しでも掘って納めるのは将来の材の暴れに対しての一手間。
やはりゲンゾウは暴れに弱い。
また掘りにパッキンや楔を入れて安定して微調整も可能。
釘やビスも打ちやすいし、ケンゾウよりは確実に強固に固まる。

一階も二階も枠下地は入った。
あとは枠をスポスポと入れるだけ。
でも片引きは2箇所ある。
片引きはそこそこ面倒臭い。