現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

よく出来ました。

さて11時に階段搬入。
ダンボールから側板と上り框を取り出し納まりを考える。
上り框は120ミリあるが、そのままでは都合が悪い。
どうしても仕上がり98ミリにしたい。
またフロアを差し込みたいので6ミリ幅の溝も突きたい。

しかし木端30ミリ側に小穴カッタは使い辛い。
まずは丸のこ4回で溝を作り、後から上端だけ83ミリにカット。
フロアの差し込み溝は6ミリ幅で深さは4ミリ。
12ミリフロアの下端6ミリを3ミリ差しこむことで浮き上がり防止に。

なぜだかプレカットなのに上り框の堀りは無し。
他と同じ様に掘る。
5厘鑿が欲しい。
側板を一旦納めてから笠木との取り合いの切り墨を出しカット。

側板裏にウレタンボンドを付け納める。
90枠ビスで合板の向こう側の柱と間柱に止めていく。
柱と胴差しには5分丸の込栓を打つ。
ビスよりはるかに耐加重に強いはず、また踏板を叩き納める時にも動かない。

側板が納まればあとは簡単。
踏板と蹴込板をスライドで同寸にカットし納めていく。
もちろんチビカケヤで、大玄翁より楽々。
クサビはプラ。
木製の様に締まっていかなく緩むリスクがある。
これにもウレタンボンドを付けてから入れていく。

蹴込板は最悪なMDF板9ミリ。
安易に木端を叩くと傷み割れていく。
当て木を使い慎重に。
踏板裏へは25スクリュー釘で打つ。
とりあえずこれで完了だが、昇り降りするとギコギコと鳴る。

踏板は30ミリで多少なりシナル。
そのシナリを受けるのは蹴込板はMDF。
とてもじゃないがお任せできない。

これまでも蹴込板が合板や集成材でも、裏には12ミリ合板で補強してきた。
今回もそのつもりだったので、ベランダ施工時には階段分のキレを意図して取って置いた。
合板を必要なサイズにカットしウレタンボンド塗布。
踏板に当たる木端にはかなり多めに付け、グッと踏板に押し付ける。
多めのウレタンボンドが鳴りを抑制してくれると期待しての作業。
蹴込板裏へは32スクリュー釘で打つ。
側板側へは32スクリュー釘を表に出ない様に斜め手打ち。
養生ボードを踏面プラス6ミリ、幅はキチキチ強いくらいにカットし養生。

時間を見ると6時少し前。
計画通り、今日中に階段が完成。
鉄砲階段は楽でいい。

そういえば、初めての階段施工も鉄砲だった。
たぶん8年位前。
2日は掛かった気がする。
切り墨を出してから実際に切るまで、何回、いや何十回確認した事か(笑)
それ以来、二度目となる今回の鉄砲階段は一日弱で。
少しは成長したのかな。


昨日の道具レビュー
先日、本家さんでリョービ丸のこW-572EDを買ってきた。
階段施工でデビュー!
ちなみに仏滅(笑)
これまでは日立C5MVYと比べると、単純に持った感じは若干重く感じた。
カタログ的には100g重いが、本家さんによるとカタログの重さは信用ならんらしい(笑)

深さ調整やガイド止めはレバー式で、これは使い易かった。
ガイド止めの最後にグッと締まるのは好み。

立ち上がりは日立より穏やかな気がするが、比較対象機は不動なので。
後方排出は大差ない気がする。
でも形状はリョービの方がシンプル、日立はよく詰まった。

本格的なレビューするには、使用時間が少ない。
バランスの良さを語るだけの作業量と作業姿勢もまだない。
またプロモデルである以上、耐久性も求められる。
でも、第一印象としては
「買って良かった」
それにおろしたての新品機械は気分が良い!