現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

同寸カット

本日、先週のはずだった金物検査。
無事に合格。
あっさりした検査内容が物足りない。
でも監督のいないこの現場での責任者としては一安心。

これで心置きなく先に進められるはず…
だが、元請けさんとお客様の打ち合わせが進まず手が止まる可能性も。
手間請けとしてはかなり辛い心境。
でも苛立っても仕方がないので、やれる事に集中、集中!

午後からサッシ搬入。
いつものようにガラス障子も同時かと思いきやなぜか後日。
夜から雨予報、雨養生を外してサッシを付ける意味がないのでそのままに。
ベランダの防水屋さんも来てくれ少し安心。
ブルーシート地獄の中、汗だくで頑張ってくれている。

後輩には引き続き二階天井下地を。
何回か途中で降りてるようだけど(笑)
自分はベランダ下の軒天下地。

ベランダと同じ様にコの字で6間×2尺と3間×3尺。
下地は梯子に組んでから入れ込むが、外壁は通気工法の為、本体側には6分胴縁を挟む。

ここでプチクイズ!
尺間ピッチで6間+3間となると梯子は何本?
・・・正解です!(笑)

これだけの数を同寸に切るにはやっぱり卓上かスライド丸のこの出番。
今回はスライド。

自作治具としてスライド同寸定規を作った事がある。
40×30×1000ほどのタモ材に溝を突き、クローゼットの鴨居レールを入れ込む。
そのレールに150×150のL字金物を可動式で取り付ける。
つまり新建材のクローゼット扉を固定する金物の仕組みそのままパクリ。
ガイド穴から治具に仕込んだ鬼目ナットに蝶ボルトにて本体に取り付け。

親方や先輩の物を含めて何本か作った。
なかなかの力作だったはずだが、知らないうちに自分を含めて誰も使わなくなった(笑)
出番があまりに少ないのが理由かな?
物置を探せば出てくるが、今は現場にある物で作る。

今回は使う野縁をそのまま流用。
例えば1尺5寸7分でたくさん切るとする。

それより少し長い野縁の矩に切った木口に5寸ほどの野縁をビスで取り付けL字型に。
Lの内寸から1尺5寸7分でカット。
刃を降ろしたままガイド穴からその野縁をビスで固定。
これで同寸定規の出来上がり。
L字の矩チェックは忘れずに。

あとは事前に片方の木口を矩にカットした少し長い物を片手で持てる3本ずつカットしていくだけ。
ちなみに同寸定規に使った野縁も梯子に使える。
また小穴カッタ同様、スライドにもR30Y3を繋いでいる。

ベランダ防水が終わったら、二階切妻の軒天は後輩に頼むつもり。
どんな風に同寸カットするか?
あえて口出しせずお手並み拝見としますか(笑)