現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

地球のためにリサイクル木材解体編

どこかでみたようなタイトルですが(笑)

本日はストレスたまる外壁張替え現場を離れ、今春に建て替えをする御宅で仕事。
仕事内容は母屋と脇屋の間にある屋根の解体、そして新しい屋根を作る。

母屋と脇屋は斜に2間半ほど離れている。
そこに間口2間半、奥行4間ほどの切妻波トタン屋根がある。
屋根の下には、外トイレと外台所と外納戸がある。
屋根は高い所にあり、それら部屋とはほとんど絡んでいない。
頭繋ぎで構成されている。
つまり屋根と各部屋は独立しており、屋根を解体すると自ずと各部屋は雨ざらしになる。
なので新しい屋根を作る。

まずは解体。
母屋は3尺ピッチ。
垂木は1.2尺ピッチ。
胴縁は1尺ピッチ。
波トタンとしてはかなり剛上な作り。
勾配はおそらく3寸。

波トタンはかなり錆が出ていて所々穴が空いている。
朝一から乗るのは怖い。
でも頑張る。
足場板を渡し棟から横一列の釘を抜いて降りてくる。
このまま捨てる波トタンなら粗く扱いたくなるが、今回再利用する。
明らかに損傷が激しい以外は慎重に扱う。

波トタンが外れれば胴縁そして垂木、母屋と解体していくが、どれも再利用するため慎重に。
再利用する物の解体はバールよりチビカケヤが役に立つ。
しかし5分厚胴縁はポキポキと折れていく。3割も使えない。

さすがにこの作業は一人では危ないので、元請けさんと大工でないもう一人との三人体制。
10時前には余裕で解体が終わる。

そして元請けさんは帰り、作る作業にかかる。
屋根の面積はおよそ半分程度になる。
使う物と使わない物と選別しもう一人に釘抜きを頼み、自分は頭の中で新しい屋根の設計を。

長方形なら簡単だが、カクカクなので難しい。
長さ、高さ、数、雨仕舞いを考慮し納まりを決定し墨をしていく。

このままずっと使っていく屋根なら新しい材木も考えるが、今回はあくまでも仮りの屋根。
脇屋完成後には改めて母屋と絡みをやり直す。

それでも半年近くは使う事になる屋根。
それに新築を担当する大工が雨漏りする屋根を作ったとなるとお客様も不安になるし、こちらもバツが悪い。
それなりの仕事はしなければ。

明日へ続く。


今日の現場談義
解体といえばバール。
普段何本バールを持ってますか?

自分はインテリアバール、三徳釘〆、300ヒラ、300先割れ、600ヒラ、ノウリツバールが車に乗っていた。
ないと困るし大きさも重要。