現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

階段を考える 施工直前編

このまま順調に進めば、来週には階段施工の予定。

階段のレイアウトは奥行き7.5尺間で上がって6尺で折り返す形。
上がり鼻から3段左に回ってストレート2段。
左に6段回って折り返しストレート3段、4段目が二階床。
このレイアウトに辿り着くまで紆余曲折あったが思い出したくも無いので割愛。

問題はまだある。
段板は杉、そして側板無し。

杉の階段は築80年以上の脇屋をフルリフォームした時の一度のみ。
また階段の手刻みは応援先の先輩大工さんの現場で何度か経験させてもらったのみ。
それ以外は集成材プレカット。
もちろん場数はある程度踏んでいるつもりだが、一からの造作階段の経験が足りないのは間違いない。

でも基本的に階段施工は好きである。
レイアウトを考えるのも納まりを考えるのも好きだし、悩みながらも施工し完成した時の喜びはひとしお。

今回も気合は入っているが決定的に納得する施工手順は見つかってない。

使用する杉の段板は仕上げ踏面257.5ミリは決まりで、厚みは41〜44ミリ仕上げになる予定。
オール赤味の小節。
上小以上を望んだが、周りの段板は2尺弱幅が必要でかなり高値になる。
小節まで妥協。
蹴込板は床板の切れ端。

納まりとして考えているのは前回、側板無しで行ったやり方の応用。

ストレート段板と両端と周り段板の外側は柱と間柱を堀り、段板の受材を柱ツラに入れ込む。
この受材は古い欅柱の鴨居上部分2尺が大量にあるのでそれを使う予定。
ちょっともったいないかな?
30×50ミリ程度にしようと思っている。

単純にその受材に段板を乗せてビス止め。
前回はタモの集成材でウレタンボンドたっぷりで問題はなかったが、今回は杉の無垢でウレタンボンドは使わない。
段板は柱芯までは伸ばすつもりだが、ビスによる割れが怖い。
かと言ってバカ穴にすれば動き放題。
込栓も考えたが欠損が大きく不安。

その対応策として段板と受材の当たる部分の段板下端を3ミリほど溝を突いてアゴにし受材にはめ込もうかと。
可能なら上端も溝付きし薄い受材を入れ込み上下で挟み、段板はバカ穴にしビスは上下受材で効かす。
この場合は、受材を21×60ミリにし小穴カッタに対応させる。

周りの中心部はいろいろ考えたが今まで通り、柱をかき込むしかなさそう。
壁を厚くして受けをなるべく大きくしたかったが、上り框と笠木が絡む作りで手遅れ。

また蹴込板も考え中。
段板を小節にした為、蹴込板が綺麗な無節18ミリではどうかな?と。
二階で使った床板なら小節15ミリ。
どちらも数は足りる。
見た目を取るか性能を取るかの選択。
やっぱり厚い無節、でも綺麗過ぎかも?
厚みが違うので、先に決めなければならない。
またまた階段で頭が一杯。

そこで皆様にお願いがあります。
無垢階段や側板レスの施工経験談やアドバイス、妙案や俺ならこうするなどありましたらよろしくお願いします。
コメント、切にお待ちしておりますorz
ちなみに来週中頃から段板の加工を予定しています。
それまで少し時間がありまーす。

こんな事が出来るなんて、ブログ始めて良かったなぁ!

今日の小ネタ
寒いこの季節は頭にワッチ(毛糸の帽子)中にはパッチ(ヒートテック)は必需品です。
でも、長く使うと毛玉がポチポチと。
あまり多いとみっともないですね。

そこでT字の髭剃りが役に立ちます。
ステンワイヤーのあるやつです。
髭を剃るようにすれば、あら不思議!
綺麗に毛玉が取れます。
下生地を傷めないので、衣服ならほとんどOK!です。

その応用で作業服についたボンドやコーキングも取れます。
もちろん繊維に入り込んだやつは無理ですよ。

またまたその応用で電気コードやエアホースにも使えます。
お試しを!

追記
残念ながら床など平面には使えませんのであしからず。