現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

床張りスタート?

昨日の午後からは下張りの本釘打ち。

床の納まりのおさらい。
一階は土台に二階は梁上に直張り。
尺間に落とし根太。
一階は桧、二階は杉の105×21ミリを仮張りしてある。

当初は床厚30ミリ以上で一重張りも考えた。
しかし建前の効率、手間コスト、傷などいろいろ考え、先行張り後の二重張りにしたが一ヶ月弱でここまで来た事を考えると間違いでなかったと思う。
先行床張りの利点は多いに活かせたとも思う。

本打ちはN65の二本打ち。
3ミリ程度浮くエア圧にし打っていき玄翁で効かせる。
さすがに釘〆は勘弁。
木口は割れが気になるので最初からテーパー錐揉みし手打ち。
正直、自分で決めた施工方法が面倒くさく苛立ち、玄翁の音が徐々に大きくなる。
結局、昨日半日では終わらなかった。

本日、朝一から再開。
そのうち材木屋さんが床板を搬入。

ここで仕上げ床板のおさらい。
一階は杉の赤で18×138×3940で本実。
玄関ホールからローカは無節。
LDKと洗面所は上小
トイレや収納は節あり。
節あり以外はエンドマッチ有り。

二階はローカが赤の節あり、各部屋は源平の節ありで15×138×3940で本実。
どちらもエンドマッチ無し。

一階の床厚18ミリはこだわった所。
でも15ミリの方がコストも抑えられたし、選択肢も多い。
しかし10年後、20年後にたかだか3ミリの差が良い方向へ大きくなる事を願う。

ボンドは最後まで迷った。
使うならにかわ系のボンドと思ったがかなり高いし、ウレタン系と比べると効果も限定的。
でも全く無いのも不安。
迷いに迷ったが結局、床職人より5〜6倍もするにかわボンドを使う事に。
ここまでこだわるのには理由がある。
詳細は伏せるがこの新居に住む方の中にアトピーやアレルギーに悩まれている方がいる。
もちろん今回の試みでそれらがすべて改善し不安が払拭出来るとは思っていないが、少なくても新居に住めないような事態は避けたいし悪化の要因にはなっていけないと思っている。

床張りに話を戻すと、釘打ちも同様に迷った。
今まではフロアネイルを浅めに釘打ちし〆ていた。
4ミリタッカーを購入し施工しようと思ったがそれなりの出費。
生まれながらの貧乏根性が顔を出し、これまでの施工でいくことに。
また日立純正のシートフロアネイル50を安く仕入れた事と釘〆する工程を入れたかった事もあって4ミリ購入を先送りした。
釘の数が確保出来た為、一箇所にハの字に二本打ちする事に。
馬鹿棒に割りを出し、張り方を検討する。
ドア下はそのまま、片引きは直レールの為、縦横の張り違いは建具芯で変える。
二階の階段周り以外の納まりを完全に極め墨を打つ。
下張り打ちの残りと割り出しで半日を費やす。

昼休み明け早々、この現場担当以外の材木屋さんの社長さんから電話。
「今日のうちの展示会何時頃、来る?」
しまった忘れてた!
今年に入って大変にご厚意にして頂きリフォーム仕事を頂いてる大切な方。
失礼があってはならない。
アタフタしながら「明るいうちにはお伺いします」と。
明日、この現場にシステムバスルームが来るのでその対処とあさっさり片付けをし3時頃、現場を後に展示会へ!