現代大工の悪足掻き日誌

田舎大工の作業日誌

上棟後の工事 その一

3日後の金曜日に雨予報。
それまでにどこまで出来るか時間との勝負。

建前一日で化粧垂木まで施工。
本日は先輩と二人で化粧の鼻隠しからスタート。
でも建前は一階から順に登っていくから感覚が慣れていく。
でも朝一はさみの腕木に渡した足場板上に立つとかなり怖い。
もともと高い所が得意な訳じゃない。

本来は建前が10月下旬に予定があって他の仕事をそれに合わせていたので、建前が伸びた事により時間があったのでこれまで考えていた事をいろいろと試している。

その一として36ミリ厚の化粧鼻隠しと垂木はルーターによりアリ加工をした。
また鼻隠しは二重にする為、一枚と二枚にそれぞれ7分溝を付いて7分角を背骨にしより結束と寸法関係を高めるようにしている。
鼻隠しと破風板は垂木天より9ミリ高くしてありその部分は21ミリ厚にしてある。
150ミリ幅の広小舞とケラバの登りにも21ミリ溝を付いてあり、鼻隠しと破風の出にはめ込みようにしている。
さらに広小舞も登りも二重になるので同様に溝付きしてある。
つまりそれぞれの関係は溝により常に正確で安定する事を目指している。

説明下手で申し訳ありません。
写真が欲しい!

化粧野地板は元請けさんの20年来の在庫品で180×18×3030杉板。
節ありで特別良い物ではないが、乾燥は十分。
180ミリ幅は天井材としてはなかなか良いと思う。
4枚毎に逃げ墨をチョークラインで出しながらステンスクリュー50のエア二本打ち。
これは化粧野地板に灰汁と錆びが出ない為。

母屋との関係を気にしながらの施工でなかなか進まない。
と言うか二人では効率が悪過ぎ。
昼間までにと思っていたが無理でした!

勾配天井でありロフトもあるので屋根断熱を。
化粧垂木上に60×30の垂木を打ち間にグラスウールボード32K45厚の3×6をはめ込む。
15ミリは通気層として考慮しているが、軒先と棟の通気には頭を悩ませた。
結果として面戸を二重にしその隙間を侵入口とした。
化粧野地板はその部分ですかして張ってある。
ケラバの出がゼロだから成せる方法。
垂木には21ミリ面戸しゃくりを二本してあり下から入れる事にした。
棟側は破風と言うか裏の鼻隠しを二重にするので、そこの隙間を排気として考えている。

二段目の垂木上には二階床で使った105×21の杉板を同じように三枚で尺ピッチで。
粘りに粘ったが、とても終わりそうにないので終了。
夕方、様子を見にきた板金屋さんにアスファルトルーフィングは明日の午後にお願いした。
今回の屋根はステンレス鋼板の長尺平葺き。

本日はなかなか進まない作業でした。
やはり屋根は三人必要。